最近は、ドーミーインをはじめ、大浴場やサウナを備えたホテルが増えています。
ただし、こうした人気ホテルは宿泊料金も高くなりがちです。
特に土曜日や連休、イベント開催日などは、かなり高い料金になることもあります。
そこで私がおすすめしたいのは、単に安いホテルを探すことではなく、
「健康ランドや大型温浴施設に併設されたホテルに泊まる」
というスタイルです。
ホテルは単なる「寝る場所」ではなく、大浴場、サウナ、食事、休憩まで含めて一日過ごす場所。
そう考えると、健康ランド併設ホテルは、一般的なビジネスホテルとはかなり違った魅力があります。
健康ランド併設ホテルに泊まるメリット
1.健康ランドそのものを旅の目的にできる。いわば「リゾートホテル」感覚
旅行で一日歩き回ったあとに「寝るためだけに泊まる」のではなく、健康ランドそのものを旅の目的にすることができます。
大浴場やサウナ、食事処、休憩スペース、ゲームコーナーなどを楽しみながら、一日ゆっくり過ごす。いわば「リゾートホテルに滞在する」ような感覚です。
しかも、施設や宿泊日によっては、一般的なリゾートホテルよりも手頃な料金で泊まれることがあります。
観光地を何か所も回る旅行も楽しいですが、「今日は健康ランドから一歩も出ずに過ごす」という旅行も、これはこれで立派な旅だと思います。
2.当然、大浴場・サウナ付き
これは「普通の」ホテルにはない大きな魅力です。
客室のユニットバスで入浴するのではなく、広い浴槽や露天風呂、サウナなどでゆっくりできます。
「寝る場所+入浴施設」と考えると、通常のホテルとは違った価値があります。
3.夕食も朝食も館内で済ませられる
大型の健康ランドには食事処があることが多く、夕食のために再び外へ出る必要がありません。
施設によっては朝食営業もあります。
風呂に入ったあと、そのまま食事をして休めるのはかなり楽です。
特に真夏、真冬や雨の日は、入浴後にもう一度外へ出なくていいというのは大きなメリットです。
4.チェックイン・チェックアウト時間に縛られにくい
これも大きなメリットです。
「普通の」ホテルなら、
「チェックインは15時から」
「翌朝10時までにチェックアウト」
など、客室を利用できる時間が決まっています。
一方、健康ランド併設ホテルでは施設によって、チェックイン前の午前中から健康ランドを利用できたり、チェックアウト後も夜まで館内で過ごせたりする場合があります。
ホテルの客室を利用できる時間以上に、温浴施設で長く滞在できるのは大きなメリットです。
早朝に目的地へ着いた場合や、帰りの夜行バス・飛行機まで時間がある場合にも便利です。
健康ランド併設ホテルに泊まるデメリット
もちろん、健康ランド併設ホテルにも、向いている人と向いていない人がいます。
1.夜まで館内がにぎやかなことがある
レストランや休憩スペースなどは夜まで人がいることがあります。
ホテルの客室そのものは静かでも、館内全体としては一般的なホテルよりにぎやかな場合があります。音に敏感な人は注意が必要です。
2.中心街や駅から遠い施設が多く、公共交通機関によるアクセスが不便
広い土地が必要なため、中心街や駅から離れた郊外にある健康ランドも多いです。
クルマがあれば便利ですが、公共交通機関を利用する場合は、無料送迎バス、路線バス、タクシーなどを含めて、アクセスを事前に確認しておく必要があります。
特に送迎バスは1時間に1本程度という施設もあるため、到着時間や帰りの交通機関との接続は確認しておいたほうがよいでしょう。
3.ホテル棟と健康ランドの移動が意外と面倒な施設もある
健康ランド併設ホテルといっても、必ずしもホテルのエレベーターを降りれば、そのまま大浴場へ行けるとは限りません。
ホテルと健康ランドの入口が分かれていたり、連絡通路を通ったり、途中で下駄箱に靴やスリッパを預ける施設もあります。
この点は施設ごとの差がかなり大きく、個人的には、ホテルと健康ランドが一体化している施設のほうが使いやすいと感じます。
4.「どこに泊まっているのか」分からなくなってくる場合も
旅先で観光地を回るのではなく、滞在先の健康ランドで一日中ダラダラ過ごしていると、だんだん「今、自分はどこにいるんだっけ?」という感覚になってくることがあります。
名古屋なのか、金沢なのか、奈良なのか。大浴場に入って、サウナに入って、食事をして、休憩スペースでのんびりしているだけだと、旅先の土地そのものをあまり感じなくなることがあります。
これは観光旅行として考えるとデメリットかもしれませんが、 逆に言えば、「どこかへ行く旅行」ではなく「施設に滞在する旅行」として割り切れば、それも健康ランド併設ホテルの楽しみ方のひとつです。
実際に泊まった、おすすめ健康ランド併設ホテル
私自身が実際に利用した中で、おすすめできる施設は次のとおりです。
なお、健康ランド併設ホテルは、ホテルと健康ランドのつながり方によって、
大きく「一体型」と「分離型」に分けられると感じました。
一体型
ホテルも健康ランドも同じ入口から入館し、最初に靴を下駄箱に預けて、共通のフロントでチェックインする形式です。
客室へもそのまま裸足、または靴下姿で移動するため、健康ランドとホテルの境目をあまり意識せずに過ごすことができます。
個人的には、健康ランドを何度も利用するのであれば、この一体型のほうが動線が分かりやすく、使いやすいと感じます。
分離型
ホテルと健康ランドで入口が分かれており、フロントもそれぞれ別になっている形式です。
ホテル宿泊者が健康ランドを利用する際は、ホテル側から連絡通路などを通り、途中にある下駄箱で靴やスリッパを脱いで健康ランド側へ移動します。
ホテルとしての独立感はありますが、健康ランドを何度も行き来する場合は、一体型と比べると少し動線が複雑に感じることがあります。
- 秋田県:横手プラザホテル・横手プラザアネックス(分離型・駅近・温浴施設は結構離れているので、面倒に感じるかも)
- 山梨県:石和健康ランド(一体型・客室は狭い)
- 山梨県:スパランドホテル内藤(一体型)
- 長野県:信州健康ランド(一体型・客室は狭い)
- 長野県:佐久平プラザ21(一体型・駅近)
- 静岡県:駿河健康ランド(一体型・客室は狭い)
- 愛知県:名古屋笠寺ホテル(分離型・2階の連絡通路で行き来)
- イチオシ→石川県:テルメ金沢(一体型)
- 福井県:ゆけむり温泉 ゆ~遊(一体型)
- 奈良県:奈良プラザホテル(分離型・1階フロント横の連絡通路で行き来)
- 大阪府:SPAWORLD HOTEL & RESORT(一体型・都会のド真ん中。ただし施設が大きすぎる)
この「一体型/分離型」は、予約サイトの写真や設備一覧だけでは分かりにくいポイントです。
健康ランドを宿泊中に何度も利用したい場合は、ホテルと温浴施設の動線も事前に確認しておくとよいでしょう。
また、営業時間、温浴施設の利用条件、チェックイン前・チェックアウト後の利用可否などは変更される場合があります。利用前には必ず各施設の公式サイトで最新情報を確認してください。
もちろん、これらの施設はTravel Compassでも検索可能です。
実際に泊まってみた:名古屋笠寺ホテル+湯~とぴあ宝
先日、実際に名古屋笠寺ホテルに宿泊しました。

名古屋笠寺ホテルは、名古屋の中心部からは少し離れており、最寄り駅はJR笠寺駅です。
送迎バスは金山総合駅、または名鉄神宮前駅から運行されています。
私が利用した際はおよそ1時間に1本で、金山からの所要時間は約30分でした。
そのため、健康ランド併設ホテルのデメリットとして挙げた
「公共交通機関でのアクセス」
という点では、少し不便です。
宿泊者専用ラウンジが便利
ホテルに入って突き当たりには宿泊者用ラウンジがあります。
夜22時までコーヒーなどのフリードリンクサービスがあり、さらに17時から19時はハッピーアワーとなり、アルコール類の提供もありました。


和モダン客室に宿泊
客室には和モダンタイプと洋室があり、私は和モダンの部屋を予約しました。
客室入口で靴を脱ぐスタイルで、畳の床にベッドとソファーがあります。
ベッドだけの一般的なビジネスホテルより、ソファーでくつろぎながらテレビを見ることができるので、
健康ランドを利用したあとに部屋でゆっくりするには快適でした。

宿泊者は「湯~とぴあ宝」を利用可能
名古屋笠寺ホテルは、健康ランド「湯~とぴあ宝」と併設しています。
宿泊者は、ホテルの部屋に備え付けられたスリッパで2階の連絡通路を通り、湯~とぴあ宝側の下駄箱にスリッパを預けて利用します。
私が宿泊した際は、
チェックイン日の朝5時から湯~とぴあ宝を利用可能
でした。
ホテルの客室へ入れるのは午後でも、朝から大浴場やサウナで過ごせるため、「宿泊日そのものを健康ランドで過ごす」という使い方ができます。
ホテルと健康ランドの動線には少しクセがある
一方で、湯~とぴあ宝への連絡通路は途中に階段があるなど、少し動線が複雑です。
この点では、健康ランドの上階などにホテル客室が配置されている石和健康ランド、信州健康ランド、駿河健康ランド、テルメ金沢のほうが、個人的には便利だと感じました。
なお、朝食会場も「湯~とぴあ宝」側となっています。
実際に泊まってみた:奈良プラザホテル+奈良健康ランド
もう一つ、先日宿泊したのが奈良プラザホテルです。
こちらは奈良健康ランドに併設されたホテルです。

公共交通機関でのアクセスはやや不便
奈良プラザホテルは奈良市内ではなく、天理市内にあります。
最寄り駅は近鉄二階堂駅です。
送迎バスはJR郡山駅、または近鉄平端駅から運行されています。
私が利用した際は1時間に1本程度で、近鉄平端駅からの所要時間は約30分でした。
こちらも名古屋笠寺ホテルと同様、クルマ利用であれば便利ですが、公共交通機関で訪れる場合は多少時間がかかります。
客室に泊まるか、奈良健康ランドそのものに泊まるか
客室はツインタイプが中心で、ダブルの部屋もあります。
奈良プラザホテルは宿泊料金がやや高めの日もあるため、
とにかく宿泊費を抑えたいのであれば、
併設している奈良健康ランドのレストルームなどで過ごす
という方法もあります。
一方で、個室のベッドでしっかり眠りたいのであれば、奈良プラザホテルに泊まる価値があります。
チェックイン前・チェックアウト後も奈良健康ランドを利用できる
私が宿泊した際は、チェックイン日は朝10時30分から奈良健康ランドを利用できました。
さらにチェックアウト後も、そのまま奈良健康ランドを利用することができました。
つまりホテルの客室に滞在する時間だけではなく、前後の時間も温浴施設で過ごせます。
これこそが、一般的なホテルとは違う健康ランド併設ホテルの大きな魅力だと思います。


奈良プラザホテルもホテルと健康ランドの入口は別
名古屋笠寺ホテルと同様、ホテル入口と奈良健康ランド入口は別になっています。
ホテル1階フロント左手に宿泊者用の下駄箱があり、そこで靴を脱いで奈良健康ランドを利用します。朝食会場も奈良健康ランド側のレストランとなっています。
そのため動線の分かりやすさという点では、石和健康ランド、信州健康ランド、駿河健康ランド、テルメ金沢のほうが上だと感じました。
健康ランド併設ホテルはこんな人におすすめ
実際に何施設か利用してみて、
健康ランド併設ホテルは特に次のような人に向いていると思います。
- 大浴場やサウナが好きな人
- ホテル滞在・健康ランド滞在そのものを楽しみたい人
- 旅行中にあまり予定を詰め込みたくない人
- 館内で食事まで済ませたい人
- チェックイン前やチェックアウト後もゆっくり過ごしたい人
- 普通のリゾートホテルより宿泊費を抑えたい人
- 一人旅や鉄道旅で「今日は何もしない日」を作りたい人
逆に、駅前の便利な立地を最優先する人や、ホテルでは客室だけで静かに過ごしたい人には、一般的な駅前ホテルのほうが向いているでしょう。
ホテルを探すときは「健康ランド併設」も選択肢に
ホテルを探すとき、ついつい駅前のビジネスホテルや有名ホテルチェーンだけを見てしまいがちです。
しかし少し郊外まで範囲を広げると、健康ランドや大型温浴施設に併設されたホテルが見つかることがあります。
宿泊料金だけで比較するのではなく、
「大浴場」「サウナ」「食事」「滞在できる時間」まで含めて比較する
と、健康ランド併設ホテルはかなり魅力的な選択肢になります。
Travel Compassでホテルを検索する際も、料金だけでなくホテルの公式サイトを確認し、温浴施設の併設や宿泊者特典がないかチェックしてみてください。
まとめ
健康ランド併設ホテルは、単なる「安いホテルの代わり」ではありません。
大浴場やサウナを楽しみ、館内で食事をして、そのままホテルの個室で眠る。
「ホテルに泊まる」のではなく、
「健康ランドに滞在するためにホテルに泊まる」
という旅行スタイルもありだと思います。
中心街や駅から遠いなどのデメリットはありますが、アクセスさえ問題なければ、普通のビジネスホテルとはかなり違った旅行を楽しめます。
今後も実際に泊まった健康ランド併設ホテルがあれば、この記事に追加していく予定です。
